植物の根は、根が好きな条件の所に伸びてゆく・・・
着生ランの根も同じである。
上の写真。
リードの株元から新根を伸ばし始めたときから・・・何の躊躇もなく・・・真っ直ぐに・・・
ペレポストに向かって伸び始めている・・・。
蛇行などしない・・・
水平に横にも伸びない!
一直線に・・・・約20㎝の高さからでも・・・ペレポストに向かって伸びている!
つまり、20㎝の距離から、根の先端のセンサーは・・・ラン菌が・・・どこに生息しているか察知している。
そう理解すべき根の姿である。
つまり、ラン科植物にとっては・・・ラン菌は「育ての母」である!
「乳母」である。
このことを大きくなっても忘れていない・・・ということ。

世界のラン界では、ペレポストが発明されるまで約200年間、ラン菌が生息している培養土作ることが出来なかった。
そのために・・・葉を持つようになったラン株の根とラン菌の関係が・・・どういうものなのか分からなかった!
上の写真のオンシ、カトレアの水ゴケ、バーク植えのような根の伸び方に、
全然、疑問に思わないで・・・そういうもんだと・・・思ってきた。
ラン菌など生きていない水ゴケ、バーク、軽石、杉皮・・・などでも・・・どうにか作れるものだから、
葉が展開し「光合成」出来るようになれば・・・ラン科植物は種子発芽時代の、
「絶対的菌従属植物」から「光合成」のエネルギーのみで生きられる「独立栄養植物」であるとの認識で栽培してきた。
ラン科植物は全て「多年草植物」である。
この多年草植物という概念が、ラン界には・・・非常に希薄で、一年草栽培の管理技術で行ってきた。
多年草植物というのは、種子から芽生えて場所で「永年」・・・生き続けなければならない!
ここのところがラン栽培者が忘れている!

ランは、大きくなれば・・・・育ての親の「乳母」など忘れて生きる植物である。
だから・・・水ゴケでも、バークでも、軽石でもイイ。
そういう認識に立って「本」が書かれてきた。
テレビでも・・・そういう管理法???を放映してきた。
つまり、ランを知らない人が自生地に行っても、花にめが眩んで、根のこころ・・・は全然興味がない。
植物分類でも・・・花、花、花・・・・
根では・・・見分けがつかない。
そういうことで「根本」を削除してきた。ひげ根、太い、細い・・・・程度の記載である。

東洋ランに至っては・・・全て「人間中心」。
寒蘭、春蘭の・・・根などお構いなしに・・・・細長い深鉢。
床の間に飾った時・・・・・・イイねェ・・・。
自然は人間の為にある。
活花業界では・・・花は・・・・人間のため、人間の「オモテナシ」の為にある。
だから・・・切ってもいい・・。
いい枝ぶり!
あそこに・・・あのツボに活けて・・・・一期一会のお客様に「オモテナシ」。
珍獣も、レアな植物も・・・・動物園、植物園の入場増加の為にある・・。

ここでの説明は、ランファーストからの観察、考察である。
ランが喜んで花を咲かせる・・・・その結果として・・・栽培者が「至福の時間」を手に入れる・・・。
そういう講座である。
人間中心の愛好から・・・植物ファースト、ランファースト・・・・自然第一主義の栽培法である。
その理念の下で「ペレポスト」を発明した。


この理念は、「右から仕入れて・・・左に売り飛ばす・・・」ラン業者には無縁のものであろう。
理解できないであろう。
だから多くのJOGAの皆さんは、ラン菌も、ラン菌を求めている根の姿も・・・カンケイナイ。
水ゴケで「根巻き」して・・・売れば・・・カネになるから。
この業者が行なう「根巻き」ほど、安直なものはない。
殆ど・・・愛・・・など感じられない。
犬、猫なら・・・動物虐待であろう。


木の枝、幹にラン菌が生きている場合は・・・根はどういう姿になる???
右写真のデンドロのようになる。
   5年前に流木にペレポストを塗ってラン菌を生息させてデンドロを付けたもの。
   五年間、同じ場所で管理したもの・・・。


   デンドロの根は、ラン菌と共生して・・・素直に・・・・
   伸びたいところに伸びた状態。
   根のペクチンで張り付き・・・。

   無肥料、完全無農薬栽培である。


 ランは大株になっても「ラン菌」と共に生きたいのである!
 ならば・・・ランを愛しているなら・・・一日も早く、ペレポストで植えることである・・・。
 
 ラン業者さんの栽培を真似てはならない。
 右から左に売る人達は、所詮「ラン菌」とは無縁の人達である。
 「枯れてもらわないと・・・メシが食えない」人たちである。
 そういう人たちが、審査したり、栽培法を教えるから・・・・ややこしくなる。
 ラン友会が進歩を阻害している場面も出てくる。
 自生地探索なら・・・花より・・・根観察である。
 「根本」・・・・仏教語であるが・・・原理、原則、真理のこと。
 ランは科学で進歩してきた。
 しかし、日本のラン界は・・時に科学に背を向けることがある。
 新種、学名の表記は・・・・熱心だが・・・。
 そういうのは、芸能人のクイズ王の世界と同じ知識。
 知識があっても栽培できない・・・。
 植物栽培は・・・入試テストの回答ではない。
 
 
ラン菌が生きいない水ゴケ栽培のカトレアの根
ラン菌がいきているペレポスト栽培のカトレアの根
ラン菌がいバーク栽培のオンシの根。
ラン菌が生きているペレポスト栽培のオンシジュームの根
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着生ランのラン菌感知能力は・・・
  
    
着生ランは・・・どのくらいの高さからラン菌を感知する?      
       ランの根はラン菌を求めて伸びる  ペレポスト実証実験栽培



 植物の根は・・・好きな所に伸びてゆく・・・。
 ラン菌(木材腐朽菌)があれば・・・ラン菌に向かって伸びてゆく!
 これまで、植物の根は水に向かって、肥料に(養分)に向かって伸びてゆくといわれてきたが・・・・
 この根の姿は・・・・木材腐朽菌とコンタクトを取って伸びていることが明らかになった。
 木材腐朽菌がい合い場合は・・・・右端の写真のように帯びる。

kouza 6aka